「晩夏」の物語は、八月三十一日から始まります。夏が終わる日。見慣れた町が、少しだけ違って見える時間です。
夕暮れの村。
舞台は暮石村。山々に囲まれ、夕日に染まる村の風景が、物語の入口になります。神社、山道、古い祠。ひとつひとつの場所が、暮石の記憶につながっています。
懐かしい。
だからこそ、怖い。
狐面の少女。
狐面をつけた少女の姿は、作品を象徴するイメージのひとつです。主人公・矢吹悠太がたどる記憶の中で、彼女との出会いはどんな意味を持つのか。詳しくは、物語の中で。
異界にある、ひとつの店。
帰庵は、異界の商人サブロウが営む店です。道具を買い、帳面を読み、話を聞く。探索の途中で立ち寄るその場所にも、村の物語が息づいています。
読む時間と、歩く時間。
「晩夏」では、会話を読み進めるアドベンチャーパートと、三人称の3D探索を組み合わせています。郷土資料を集めることで、風景の奥にある民俗や信仰にも触れられます。
作品ページのギャラリーでは、本編に使用している背景アートを紹介しています。まずは、暮石の夕暮れをのぞいてみてください。
恐ろしい異界にも、暮らしがある。
帰庵は、身寄りのないモノノケと、思い出を失った人々が戻る場所です。面無したちは、かつて暮石に生きていた人々。顔がなくなっても、心までなくなったわけではありません。
ふたつの椀、縫い残した春、渡れなかった橋、迎えのない笛、誰にも宛てない手紙。残された品や言葉を手がかりに、それぞれの暮らしをたどります。すべてが戻るとは約束できない。それでも、大切だったものをその人へ返すことが、悠太自身を変えていきます。
見つけるだけでは、終わらない。
帰庵で依頼を受け、実際の探索で手がかりを調べ、七つの灯を揃えて持ち帰る。そして、もう一度その人に会いに行く。物語を読むことと、異界を歩くことが、ひとつの旅につながります。
晩夏の作品ページへ
